「ChatGPTに長文で聞いたら、途中で返答が切れてしまった…」
「大事な指示を後半に書いたのに、無視された?」
そんなトラブル、実は“文字数オーバー”が原因かもしれません。
ChatGPTでは、文字数ではなく「トークン」という単位で
やり取りの長さに上限があります。
でも大丈夫。仕組みを正しく知れば、
出力が途中で切れるのを防げるようになります。
この記事では、GPT-3.5やGPT-4でのトークン制限の違いや、
途中で止まらないプロンプト設計の工夫、
限られた文字数で最大の成果を引き出すテクニックまで詳しく解説。
「なぜ?」がわかれば、ChatGPTの返答精度は格段に上がります!

ChatGPTはどこまで書ける?プロンプトの“最大文字数”を正しく理解しよう
「途中で切れた…」の原因は“トークン制限”にあった!
ChatGPTに長文で依頼したら、返答が途中で終わってしまった…。
そんな経験はありませんか?
その原因、多くの場合は“トークン数の上限”に達したことによるものです。
ChatGPTは「トークン」という単位で文字数をカウントしており、
入力と出力の合計が、モデルごとに決まっている上限を超えると、それ以上の処理はできません。
例えば、GPT-3.5では最大4096トークン(日本語だと約2000〜3000文字)
GPT-4(有料プラン)では8192〜128kトークンといった上限があります。
この制限を超えると、返答が途中で切れる、
あるいは指示の後半が無視されるといった問題が起きやすくなります。
GPT-3.5とGPT-4の違い、回避テクニックも徹底解説
まず、使っているモデルがどれかを把握することが大切です。
- GPT-3.5:トークン制限は約4096(日本語だと約2000〜3000文字)
- GPT-4:標準は8192トークン、一部は最大128kまで対応(要設定)
制限に引っかからないためには:
- 長文を分割して入力する
- 出力の上限を設定(例:300語以内で)
- 「続きは?」とプロンプトで再開を依頼する
こうしたテクニックを使えば、
途中で切れるトラブルを減らすことができます。
ChatGPTにおける“文字数制限”の正体とは?
文字数ではなく“トークン数”で管理されている理由
ChatGPTは「文字数」で制限されているわけではありません。
実際には、英単語や日本語の文字列を細かく分割した「トークン」という単位でやり取りの長さを管理しています。
たとえば「ChatGPT」という単語は1トークンですが、
日本語の「こんにちは」は5トークンに分割されることもあります。
このため、日本語は英語に比べて1文あたりのトークン消費が多くなりやすいという特徴があります。
入力+出力の合計に制限がある仕組みを解説
ChatGPTでは、「入力トークン」と「出力トークン」の合計に上限があります。
つまり、入力が長くなればなるほど、返答の余地が減るということです。
たとえば、GPT-3.5で4096トークンのうち、3000トークンをプロンプトで使ってしまうと、残り1096トークンまでしか返答できません。
この仕組みを理解しておくと、出力が途中で切れる原因や、長文に不向きなケースがわかってきます。
実際の文字数でどのくらい?日本語の目安早見表
日本語でのおおよその換算は以下の通りです:
トークン数 | 日本語文字数(目安) |
---|---|
500 | 約250〜350文字 |
1000 | 約500〜700文字 |
2000 | 約1000〜1400文字 |
4000 | 約2000〜2800文字 |
※文字数は内容や語彙により増減します。
なぜ途中で切れるのか?制限に引っかかる兆候を知る
長文依頼時に起きやすい“出力途中で終了”の例
トークン制限を超えると、ChatGPTは途中で返答を切り上げることがあります。
よくあるパターンは:
- 文章が途中で終わり、「…」で終わる
- 結論にたどり着かない
- 箇条書きの最後が抜ける
こうした場合は、「続けて」「続きを書いて」と追記すれば再開できますが、
重要な文脈が途切れることもあるので注意が必要です。
「指示の後半が無視された」などの症状別チェックポイント
以下のようなケースでは、プロンプトが長すぎる可能性を疑いましょう:
- 「最初の部分だけ反映された」
- 「出力フォーマットが守られていない」
- 「具体例や補足説明が抜けている」
これらは出力トークンの余地が足りなくなった結果起きやすい症状です。
トークン残量を意識したプロンプト設計のコツ
出力が途中で切れないようにするには、「入力を簡潔に」するのが基本です。
たとえば:
- 背景説明は最低限にまとめる
- 複雑な構成を分割する(例:「まず導入部分から」)
- 出力条件を一括で書かず、小出しに誘導する
プロンプトが短くなれば、
出力に使えるトークンの余地も広がります。
限られた文字数でも最大限伝える!プロンプトの圧縮テクニック
要点を優先する:目的+制約+出力形式を簡潔に
プロンプトの圧縮では、すべてを盛り込むのではなく、本当に必要な要素だけを残す意識が大切です。
たとえば、以下の3点を意識すると、構造がスッキリします:
- 目的:何を達成したいのか
- 制約:分量・口調・対象など
- 出力形式:表/箇条書き/HTMLなど
これらを短く整理すれば、読みやすく、トークンも節約できます。
分割入力のパターンと“まとめ”へのつなげ方
トークン制限を超える長さになりそうな場合は、
分割入力+段階的指示のテクニックが有効です。
たとえば:
STEP1:「以下のデータ①を要約してください」
STEP2:「続いて②も同様に要約してください」
STEP3:「①②を踏まえて、全体のまとめを作成してください」
このように流れをつくることで、
情報量を保ちつつ、トークン制限にも対応できます。
定型化でトークン節約!再利用しやすいテンプレ設計
プロンプトを定型化しておけば、都度書き換えずに済み、
トークン節約にもつながります。
例:
あなたは◯◯の専門家です。
以下の条件で◯◯を出力してください:
・◯◯
・◯◯
・出力形式:◯◯
このようなテンプレートをストックしておくと、
毎回のやり取りがスムーズになり、実務でも効果を発揮します。
GPT-3.5/GPT-4/API利用時で異なる“文字数の壁”
モデルごとの最大トークン数と利用シーンの違い
ChatGPTの使用モデルによって、トークン上限は大きく異なります。
- GPT-3.5(chat.openai.com無料版):4096トークン
- GPT-4(通常):8192トークン
- GPT-4-32k(旧名称)/GPT-4-128k:最大128,000トークン(API利用)
つまり、有料ユーザーやAPI利用者の方が、
長文の処理や情報量の多いプロンプトに対応しやすくなっています。
APIでは“max_tokens”で制御できる自由度の高さ
OpenAI APIを使う場合、max_tokens
パラメータを自分で設定することで、
出力量をコントロールできます。
たとえば:
{
"model": "gpt-4",
"prompt": "以下の文章を要約してください:...",
"max_tokens": 500
}
このように制御できるため、業務システムや自動処理系の開発でも扱いやすいのが特徴です。
モデルに応じた最適なプロンプト構成とは?
プロンプトは「使っているモデルの特性に合わせて」調整するのが理想です。
- GPT-3.5なら:1回の応答を短く区切り、段階的に進める
- GPT-4なら:前提と目的を1つにまとめ、出力形式を明示する
- GPT-4-128kなら:大量の文書を一括処理し、要約/分類/分析が可能
モデルの特性を活かせば、処理の効率も格段にアップします。
まとめ:ChatGPTの文字数制限を理解すれば、出力の質はもっと上がる
ChatGPTを使っていて「返答が途中で終わる」「指示が無視される」──
その原因の多くは“トークン制限”にあります。
この記事では以下の内容を解説しました:
- 文字数ではなく「トークン数」で制限される仕組み
- 入力と出力の合計が上限になるモデル仕様
- 途中で切れる兆候や、モデルごとのトークン上限
- トークンを節約するためのプロンプト設計術
- APIやGPT-4の高容量モデルの活用テクニック
トークンという考え方に慣れてくると、
ChatGPTとの対話がよりスムーズになり、
ビジネスでも実用性が一気に高まります。
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